Vinyl

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なぜだか正確にはわからないですが、最近何かが変わってしまったようです。
DSDで少しでもよいソフトをといろいろ集め、そのためのハードにも自作を含めて随分時間も使ってきたのですが。
DSD256なんていうのもなんとかならせる環境もできつつあるけど、急に少し接し方が変わった気がします。
きっかけはどうも、ごく最近突然に、スピーカーについて数十年考えてきたことがほぼ一瞬で変わってしまったことだったようです。
音楽CDは、気付けば、これ死ぬまでにどこまできけるのかという量だなぁ、と考えつつも、時間を見つけてはSACDを含めてせっせとリッピングしたりしていますが。
なんのため、利便性かなぁ。確かに便利です。座ったまま指先一つでコレクション全体を行き来できますもの。
でも、なんだろうって思ってしまった。
そう、最近、LPレコードを買っている、というだけの話です。それもほとんどCDやSACDで持っているものばかりです。今は出先・仮住まいで、アナログプレーヤーは手元にないのに。
どこかで聞いた最近の曲のCDを買うとき、よりウキウキするのは、一緒に自分のものにするLPレコードの方。
そして、LPは、聞く時間の度に、必ず針を落としてきく、AD変換などせずに、と思う。
そうそう、高校生のころから、LPを買うとすり減らさないよう、初めに針を落とす時点でまずカセットテープに入れて、普段はそれを聞いていたっけな。

大学生のころだったか、それまでにコツコツコレクションしていたLPの半分以上を売ってしまったことがあります。
入手した本は絶対に売らないと心に決めて生きてきましたが、なぜLPはあのとき売ってしまったのだろうとか思いつつ。
CDが家庭での音楽をスクラッチノイズから解放し、ハイレゾやDSDがよりアナログライクな音を現実のものとしつつある、というのは一面そのとおりだと思うのです。
でもだとすると、究極のハイレゾはアナログLP?ノイズ?そんなに気になっていたかなぁ、とか。

周波数レンジ、ダイナミックレンジが広く、S/N比がよく、しかも便利に音楽を聴けることは素晴らしいです。本当に素晴らしい。
ただ、音楽の録音の再生行為として、そこに目を過度に奪われるとそれとバーターでなかなか両立しないものがもしあるとしたら、ちょっと怖いなぁと、私が個人的に気付いたというだけのことです。ディジタルとアナログは多くの方が両方やっていらっしゃるのだし。

なので、これはオーディオ論でもなんでもなく、ただ、最近あるきっかけで、今までよく知らなかったちょっと昔のヨーロッパやJBLのスピーカーユニットを集中的にかじり始めて、まだ実践が伴っていないにもかかわらず、頭の中でより楽しい音楽が鳴り始めた、ような気になってしまっている自分の、そしてそこから派生する影響の大きさに若干戸惑いつつ、ただ、気付いて、というか、気付かせて頂いてよかったという感慨を記した、日記です。




by lagoonchii | 2015-07-07 12:15 | Audio | Comments(2)
Commented by korekazu at 2015-07-07 12:36
マイルスにコルトレーン、バド・パウエルをアナログで聴ける幸せというのがこの世には存在し、私などはただ憧憬の念を抱くばかりであります。
Commented by lagoonchii at 2015-07-07 13:08
korekazuさん

そう、幸せですよね。再びエジソンならびにBLUE NOTEの恩恵に感謝。
コメントありがとうございます。
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